【タイプ別】文字起こし・テープ起こしの外注費用相場!節約するコツは?

会議やインタビュー、講演会などの音声データをテキスト化する文字起こし・テープ起こしは、重要な音声情報を記録として残したいときに必要な作業となります。

この作業は、社内で行うと業務負担となるため、文字起こしやテープ起こしを行う企業へ外注することも可能です。

ただ外注には費用がかかりるため、コストがどれくらい発生するのか把握する必要があります。

今回はその文字起こしの外注費用相場について詳しく解説し、外注をする際にコストを節約するコツをご紹介します。

目次

文字起こし・テープ起こしの外注費用相場

文字起こしの費用は、主に「録音時間」「文字数」で計算されます。

下記にて、文字起こし・テープ起こしの相場を詳しく解説していきます。

一般的な音声:1分300〜500円が標準単価

最も一般的な文字起こしの料金相場は、録音時間1分あたり300〜500円程度となっています。

例えば60分の音声データであれば、18,000円〜30,000円が目安です。
これは一般的な会話や会議など、専門知識を必要としない内容の場合の価格帯が該当します。

納期は通常2〜3営業日ほどかかるのが一般的です。

また、急ぎの依頼では料金が割増になることもあります。

翌日納品などの短納期対応では、通常料金の3〜5割増しになるケースが多く見られるため、時間に余裕をもって依頼することでコスト削減につながります。

専門分野・多言語:1分600円〜で割高

医療や法律、IT関連など専門分野の音声データや、英語などの外国語の文字起こしは料金が高くなる傾向があります。

一般的な相場は1分あたり600円以上が目安となっています。

専門分野の多言語の文字起こしは、専門知識を持ったスタッフが対応する必要があるため、通常の文字起こしに比べ価格が高くなります。

また、特殊な専門用語が多く含まれる場合は、さらに料金が上がることも少なくありません。

例えば、学会や医療カンファレンスの録音データでは、1分あたり800円以上かかるケースも。
多言語対応の場合も同様に、翻訳の手間が加わるため割高になります。

英語であれば日本語の1.5〜2倍程度、その他の言語ではさらに高額になることが一般的です。

ケバ取り・整文は2〜4割の追加料金

文字起こしには、仕上げ方によって大きく3つの種類があります。

  • 素起こし:音声をそのまま文字に起こす方法
  • ケバ取り:「あの」「えーと」などの言い淀みや無意味な言葉を削除する方法
  • 整文:文法的に整え、読みやすい文章に仕上げる方法

素起こしは基本料金に含まれていることが多いですが、ケバ取りや整文を依頼する場合は追加料金が発生します。

ケバ取りは基本料金の2割増し、整文は3〜4割増しが相場となっています。

例えば1分500円の素起こしであれば、ケバ取りの場合は1分600円、整文の場合は1分650〜700円といった具合です。
ただし、この追加料金は業者によって大きく異なるため、事前に確認が必要です。

インタビュー記事ならケバ取り程度で十分ですが、公開する資料なら整文までを依頼するほうが読みやすい文章になります。

最終的な用途に合わせて、どの仕上げ方を選ぶかを決めることが重要です。

AIテープ起こし・字起こしでは不十分?

近年、音声認識技術の発展により、AIによる自動文字起こしサービスが増えており、無料や格安で利用できるツールもあります。

しかし、AIテープ起こし・字起こしでは不十分であり、ビジネスシーンでは外注する必要性が高いのが現状です。

その理由は主に下記が挙げられます。

  • 周りの音や複数人の同時発言など、雑音が多いと誤変換が激増する傾向がある。
  • 企業名や製品名、業界用語など固有名詞・専門用語は高確率で間違えられる。
  • クラウド送信は機密情報流出リスクがある。

上記の理由から、機密情報を扱う重要な会議や文字起こしの正確性が求められる場面では、信頼できる文字起こし業者に依頼するほうが安心といえます。

外注費用に影響するポイント

文字起こしを外注する際、費用に影響する要素は複数あります。

予算計画を立てる際に知っておくべきポイントをお伝えします。

録音時間がそのまま料金に比例する

文字起こしの料金体系で最も基本となるのが、録音時間です。

多くの業者は「1分あたりいくら」という単価設定をしており、録音時間が長ければ長いほど、比例して料金が高くなります。

時間単価は各業者によって異なるため、複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。

音質が悪いほど追加費用

音声の品質も料金に大きく影響します。

クリアな音声であれば標準料金で対応可能ですが、音質が悪いと追加料金が発生することがほとんどです。

具体的には以下のような状況で割増料金となる可能性があります。

  • 大きな雑音がある
  • 複数人が同時に話している
  • 声が小さく聞き取りにくい
  • 録音機器の性能が低い

追加料金は通常、基本料金の2〜5割増しが相場です。音声データを作成する際は、可能な限り良好な環境で録音することが費用削減につながります。

重要な会議などでは専用マイクの使用も検討しましょう。

専門分野か・外国語ではないか

専門分野や外国語の文字起こしは料金が高くなります

特に医療・法律・IT・金融などの専門知識が必要な分野では、一般的な会話の1.5〜2倍の料金設定が一般的となっており、英語や英語以外の言語ではさらに高額になるケースが多いです。

専門分野の文字起こしでは、業界特有の用語や略語を正確に理解できる専門スタッフが必要なため、どうしても単価が上がります。

依頼前に専門分野対応の可能か、可能な場合の料金体系を確認しておくことが重要です。

まとめ発注なら割安になる

多くの文字起こし業者では、まとめて発注すると割引が適用されるケースがあります。

例えば、10時間分の音声をまとめて依頼すれば、1時間ごとに個別発注するよりも10〜20%程度安くなるケースが多いです。

定期的に文字起こしが必要な企業や研究機関などは、月額契約や長期契約を結ぶことでさらなるコスト削減が可能です。

文字起こしの外注費用を節約するポイント

文字起こしを外注すると費用がかさむことがありますが、いくつかの工夫で効率よく費用を抑えることができます。

ここでは、外注費用を節約するための具体的なポイントを紹介します。

静かな環境で録音する

文字起こしの品質と費用に直接影響するのが、音声データの質です。

雑音が多い録音データは文字起こし業者にとって大きな負担となり、追加料金が発生してしまうケースが多くなります。

静かな環境で録音することは、最も基本的かつ効果的な節約方法といえます。

具体的には以下のような対策が効果的です。

  • 防音・吸音性の高い会議室を選ぶ
  • エアコンやファンなどの機械音を最小限に抑える
  • 窓を閉め、外部騒音を遮断する
  • 参加者には一人ずつ発言してもらう

特に重要な会議や講演では、専用の録音機器やマイクを用意することも検討しましょう。

スマートフォンなどでも手軽に録音できますが、音質面では専用機器に劣ります。適切な機材への投資は長期的に見れば費用対効果が高いといえます。

不要なパートをあらかじめカットする

長時間の会議や講演では、必ずしもすべての内容を文字起こしする必要はないケースも多いです。

休憩時間や雑談、議題に関係ない部分などは事前にカットしておくことで、外注費用を大幅に削減できます。

例えば、2時間の会議録音から30分のカットが可能であれば、300円/分の場合で9,000円もの節約になり、音声編集ソフトを使えば、簡単に不要部分のカットが可能です。
また録音中に不要になりそうな箇所をメモに取っておくことで、時間をかけず効率よく編集できます。

専門用語や固有名詞は事前に共有しておく

文字起こし業者が苦労するのが、専門用語や固有名詞の正確な把握です。

業界特有の言葉や社内でのみ使われる略語、製品名などは、聞き間違いや誤変換が起こりやすく、修正作業に時間がかかります。
これらの用語リストを事前に外注先へ共有しておくことで、作業効率が上がり、結果的に費用削減につながります。

具体的には以下のような情報を提供しておくことをおすすめします。

  • 会社名・部署名・製品名のリスト
  • 業界特有の専門用語や略語の説明
  • 出席者の氏名とその正しい表記
  • 繰り返し言及される特殊な単語

これにより、業者側の作業効率が上がるだけでなく、修正依頼が減ることで追加費用も発生しにくくなります。

特に専門性の高い内容ほど、用語リストの提供効果は大きいといえます。

AIを使える業者に頼む

最近では、AIを活用した文字起こしサービスを提供する業者が増えています。

これらの業者は、AIによる一次文字起こしを行った後、人間のオペレーターが確認・修正するというハイブリッドな方式を採用しているケースが多いです。この方式なら、AIの効率性と人間の正確性を両立させながら、従来よりも安価なサービスを実現できます。

AIを使える業者へ依頼することも検討し、見積もりをとりましょう。

文字起こしの依頼先ごとの特徴・選び方

文字起こしの依頼先は大きく分けて、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)企業、専門業者、そしてフリーランスの3つがあります。どこに依頼するかによって、品質やコスト、対応範囲などが異なるため、自分のニーズに合った選択が重要です。

ここでは、それぞれの特徴と選び方のポイントを解説します。

ドキュメント作成など周辺業務も頼むならBPO

BPO企業は、文字起こしだけでなく、その後の資料作成やデータ分析、レポート作成といった周辺業務まで一貫して対応できるのが大きな特徴です。

BPO企業のメリットとしては以下の点が挙げられます。

  • 文字起こしから資料作成までワンストップで依頼可能
  • 高いセキュリティ体制が整っている
  • 大量案件や継続案件に強い
  • 専門スタッフによる品質管理

一方で、デメリットもあります。

  • 単発の文字起こしだけなら割高になりがち
  • 小規模な案件では対応してもらえないことも
  • 融通が利きにくい場合がある

セキュリティレベルが高い案件や、文字起こし後のデータ活用まで視野に入れている場合は、BPO企業への依頼が安心です。

また、定期的な会議録作成や大量の音声データ処理が必要な場合も、BPO企業の組織力が活きてきます。

多様な業務を一括して外注したい場合大量の音声データの処理が必要な場合は、最適な選択肢といえます。

文字起こしだけ・品質重視なら専門業者

文字起こし専門の業者は、文字起こし業務に特化しているため、高い品質と効率性が期待できます。

専門性の高い案件や納期が厳しい案件にも対応できる点が強みです。

専門業者のメリットは以下の通りです。

  • 文字起こしのノウハウが豊富
  • 専門分野(医療・法律など)に詳しいスタッフが在籍
  • 納期が厳守される信頼性
  • タイムコード挿入など細かいオプションに対応

デメリットとしては次の点が挙げられます。

  • BPO企業と比べると周辺業務の対応範囲が限られる
  • フリーランスよりは料金が高め
  • 業者によって得意分野が異なる

文字起こしの品質を最優先する場合や、専門性の高い内容、短納期案件などは専門業者がおすすめです。また、秘密保持契約(NDA)の締結なども一般的に対応しているため、機密性の高い案件でも安心して依頼できます。

とにかく安く済ますならフリーランス

コスト面を重視するなら、クラウドソーシングサイトなどを通じたフリーランスへの依頼が有効です。

業者と比べて大幅に安い料金で依頼できることが最大の魅力といえるでしょう。

フリーランスに依頼するメリットは以下の通りです。

  • 料金が安い(業者の半額程度の場合も)
  • 直接コミュニケーションが取りやすい
  • 柔軟な対応が可能
  • 専門分野の経験者を見つけられる可能性がある

一方でデメリットもあります。

  • 品質にばらつきがある
  • 納期遅延のリスクがある
  • セキュリティ面に不安が残る
  • サポート体制が弱い

フリーランスに依頼する際は、過去の実績や評価をしっかりチェックすることが重要です。

機密性の低い案件や、予算が限られている場合に適した選択肢といえるでしょう。

文字起こし・テープ起こしを外注する時の注意点

文字起こしを外注する際には、品質や納期だけでなく、依頼前に確認しておくべき重要なポイントがあります。
事前に認識合わせをしておくことで、納品後のトラブルを防ぎ、満足のいく結果を得ることができます。

ここでは特に重要な3つの注意点について解説します。

修正回数の上限をあらかじめ把握しておく

文字起こしの納品物に対して、修正依頼ができる回数は業者によって異なります。

多くの業者では1〜2回程度の修正に無料で対応していますが、それ以上になると追加料金が発生することが多いです。

事前に修正回数の上限や追加料金について確認しておくことが重要になります。

特に注意すべき点としては下記が挙げられます。

  • 無料修正の対象範囲(聞き間違いのみか、整文も含むのか)
  • 修正依頼の期限(納品後何日以内か)
  • 追加修正の料金体系

また、修正依頼の方法についても確認しておくと安心です。

Word文書の変更履歴機能を使用するのか、PDFにコメントを入れるのか、専用フォームがあるのかなど、業者によって異なるため、スムーズな修正作業のためにも把握しておきましょう。

精度がどうか事前に確認しておく

文字起こしの精度は業者やフリーランサーによって大きく異なります。

重要な会議や講演の文字起こしを依頼する場合は、事前に精度を確認しておくことが不可欠です。

確認方法としては以下のような方法があります。

  • 短い音声サンプルを使ったテスト依頼
  • 実績や口コミの確認
  • 精度保証の有無の確認

特に専門用語や固有名詞が多い内容の場合、その分野の知識がない文字起こし担当者だと誤変換が多発する可能性があります。

専門分野に詳しいスタッフの有無や、専門用語のリストを受け付けているかどうかも確認しておきましょう。

タイムスタンプの粒度を決めておく

長時間の音声データの文字起こしでは、タイムスタンプ(時間情報)の挿入が非常に重要です。

1時間など長い音声データの中から、時間情報なく必要部分を探すのは非常に困難ですが、タイムスタンプがあれば、後から特定の発言を確認したい場合に、元の音声データの該当箇所をすぐに見つけることができます。

特に複数人での会議や長時間のインタビューでは、発言者が変わるタイミングでタイムスタンプを入れるよう依頼するのも効果的です。

また、タイムスタンプの表記方法についても、自分の使いやすい形式を指定できるか確認しておくことをおすすめします。

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