採用活動において、面接は候補者を見極める重要なプロセスです。
しかし、応募者が増えると面接の日程調整や実施、評価といった業務に多くの時間が取られ、人事担当者の負担が増大します。特に中小企業では、限られた人員で採用業務全体を回さなければならず、面接対応だけで手いっぱいになってしまうケースも少なくありません。
そこで注目されているのが「面接代行サービス」。面接に関わる業務を外部の専門家に委託することで、採用担当者の工数を削減しながら、質の高い採用活動を実現できます。本記事では、面接代行の基本的な仕組みやメリット、コストを抑えるコツ、おすすめの代行会社について詳しく解説していきます。
なお、面接代行を含む専門的な業務の外部委託をお考えなら、日本エキスパートホールディングス株式会社のBPOサービスがおすすめ。手間のかかる専門事務をコンサルタント付きで代行でき、新規雇用よりも人件費を削減できる点が強みです。10種類以上の専門事務に対応しているため、面接業務以外の採用関連業務もまとめて効率化できます。
面接代行の費用相場はどれくらい?
面接1回あたり1〜3万円が相場。料金体系は月額固定型、従量課金型、成功報酬型の3種類。月額固定型は10万円台から、成功報酬型は年収の30〜40%が目安です。初期費用や面接形式、職種の専門性によって金額は変動します。
面接代行ではどんな業務を依頼できる?
面接の事前設計(評価基準・質問項目の策定)、候補者対応(書類選考、日程調整、面接実施)、面接評価とレポーティング、面接官トレーニングなどを依頼可能。一次面接を代行し、最終面接は自社で実施するケースが一般的です。
面接代行のコストを抑えるコツは?
候補者を自社で絞り込む、必要な業務のみ依頼、従量課金制でスモールスタート、同職種・同基準でまとめて依頼、複数社から見積もりを取るなどの方法が有効。まずは最小限の業務から始めて効果を確認しましょう。
面接代行とは面接外注サービス
面接代行とは、企業の採用活動における面接業務を外部の専門会社に委託するサービスのこと。
具体的には、面接の日程調整から実際の面接実施、候補者の評価まで、面接に関わる一連の業務を代行してもらえます。
多くの場合、面接代行は「採用代行(RPO)」と呼ばれる、より広範な採用支援サービスの一部として提供されています。採用代行では、採用計画の立案から求人広告の運用、応募者対応、内定者フォローまで、採用活動全般をサポート。その中で、特に工数のかかる面接業務に特化したサービスが面接代行です。
近年、人材不足が深刻化し、優秀な人材の獲得競争が激しくなっています。そのため、採用活動の早期化や多様化が進み、人事担当者の業務負担は年々増加傾向に。
このような背景から、面接のプロに業務を任せることで採用活動を効率化する企業が増えているのです。
面接代行サービス会社14選を紹介
面接代行サービスを提供する会社は数多く存在しており、それぞれに特徴や強みがあります。ここでは、実績豊富で信頼性の高い14社をピックアップし、各社の特徴や料金体系、どのような企業におすすめかを詳しく解説していきます。
紹介する面接代行サービス会社は以下の通りです。
- 株式会社アールナイン
- パーソルビジネスプロセスデザイン
- ネオキャリア
- トライアンフ
- HRアソシエ
- まるごと面接代行
- リーガルブライト
- エスプールリンク Faceview
- マンパワーグループ RPO
- 即戦力RPO
- キャリアマート
- Job適-面接代行
- Pontoon
- Cavitte
株式会社アールナイン

株式会社アールナインは、2009年の創業以来15年以上にわたり採用支援を手がけてきた実績豊富な企業。新卒・中途採用を問わず幅広い支援を提供しており、特に新卒採用のサポートに強みを持っています。
主な特徴
- 年間30,000件以上の採用実務を担当するプロフェッショナルが在籍
- スカウト代行やエージェントコントロール、内定辞退者調査など幅広い業務に対応
- 一次面接の代行を中心に、企業のニーズに合わせた柔軟なサポートが可能
- 全国規模での面接実施に対応しており、年間3,500件の面接を実施した実績も
料金体系:月額固定型で、初期費用5万円~、月額40万~100万円が目安。採用規模や依頼内容に応じて変動します。
おすすめポイント:顧客満足度90%、継続率97%という高い数値が示すように、丁寧なサポートが魅力。初めて採用代行を利用する企業でも始めやすい料金プランも用意されているため、まずは小規模から試してみたい企業に適しています。
パーソルビジネスプロセスデザイン

パーソルビジネスプロセスデザインは、パーソルホールディングスグループの一員として、豊富な人材マーケットの知見を活かしたBPOサービスを展開。採用活動全般の支援に長けており、面接代行だけでなく母集団形成から内定者フォローまで一貫したサポートが可能です。
主な特徴
- 新卒、中途、アルバイト・パート採用のあらゆる雇用形態に対応
- 面接官のトレーニングや評価方法の策定など、自社の採用力向上も支援
- オンライン面接の導入支援や、チャットボットを活用した面接調整の省人化にも対応
- 国内最大規模の人材総合企業としての実績とノウハウを保有
料金体系:個別見積もりが基本。企業の採用規模や依頼内容に応じてカスタマイズされた料金プランを提案してもらえます。
おすすめポイント:面接代行だけでなく、採用活動全般に課題を抱えている企業におすすめ。採用計画の立案から戦略策定まで幅広くサポートしてくれるため、総合的な採用力の向上を目指す企業に最適です。
ネオキャリア

株式会社ネオキャリアは、グループ全体で年間10,000社以上の採用支援実績を持つ大手企業。自社保有の採用代行センターが国内に5拠点あるため、大規模採用や複数拠点での同時募集にも対応できる体制が整っています。
主な特徴
- 新卒、中途、アルバイトまであらゆる雇用形態の面接代行に対応
- 採用戦略の立案から母集団形成まで、採用に関わる幅広い業務を代行可能
- 経験豊富なオペレーターによる高品質なサービス提供
- セキュリティ性が高く、情報管理面でも安心
料金体系:初期費用20万円~、面接官代行は1時間あたり8,000円~の従量課金型。
おすすめポイント:手厚いサポートと柔軟な対応力が魅力。大規模採用を予定している企業や、短期間で集中的に採用活動を行いたい企業に向いています。複数の拠点で同時に採用を進める必要がある場合にも最適です。
トライアンフ

株式会社トライアンフは、面接官向けの研修サービスを提供している企業として、面接のプロフェッショナルが多数在籍。800社以上の導入実績があり、サービス業やメーカー、ソフトウェア情報処理、公社・官庁まで幅広い業種に対応しています。
主な特徴
- 面接経験豊富な社員・パートナーが多数在籍し、さまざまなケースに柔軟に対応
- 評価基準や評価シートが未整備でも、オリジナルの評価基準を活用可能
- 個人面接、集団面接、グループディスカッションなど多様な面接形式に対応
- リモート型と常駐型の両方から選択可能
料金体系:個別見積もりが基本。リモート型と常駐型で料金体系が異なるため、企業のニーズに応じた提案を受けられます。
おすすめポイント:面接のファシリテーションから選考評価、自社面接官へのフィードバックまで幅広く対応可能。面接官の育成も同時に進めたい企業や、評価基準の設定から支援してほしい企業に適しています。
HRアソシエ

株式会社HRアソシエは、経営目標コンサルティングから入社後の研修まで、採用に関するほぼすべての業務を一貫してサポートする企業。面接代行だけでなく、説明会のプレゼン、会場の手配から運営まで幅広く対応しています。
主な特徴
- グループ選考から個別面接まで、各種面接形式に対応
- リピート率90%以上の高い顧客満足度
- 地方での説明会実施や、土地勘のない場所での会場手配もサポート
- 新入社員研修からリクルーター研修まで、豊富な研修カリキュラムを用意
料金体系:サービス導入に必要な予算は50万円~。サポート期間や内容によって変動します。
おすすめポイント:面接代行だけでなく、採用に関するあらゆる業務をアウトソースしたい企業に最適。特に地方での採用活動や、説明会の企画段階から任せたい企業におすすめです。
まるごと面接代行

まるごと面接代行は、採用代行サービス「まるごと人事」で培ったノウハウを活かした面談・面接代行サービス。人事経験豊富なメンバーが、ターゲットに合わせた訴求ポイントの整理や候補者のタイプ別トーク作成など、徹底的にサポートしてくれます。
主な特徴
- 職種別のインサイトを把握した上で、最適な訴求ポイントを提案
- 評価基準をパラメーターで可視化し、採用の質を担保
- 候補者のタイプ別に訴求ポイントやトークを整理
- 豊富な採用ノウハウを活かした面談・面接を実施
料金体系:初期費用20万円、50本で80万円、80本で112万円、100本で120万円のパッケージ料金。契約期間は1ヶ月から可能。
おすすめポイント:志望度を上げる面接代行に強みがあり、候補者の離脱を防ぎたい企業に向いています。短期間から利用できるため、繁忙期だけスポット的に依頼したい場合にも便利です。
リーガルブライト

株式会社リーガルブライトは、オンラインから対面まで、選考段階を問わず面接を代行している企業。一般企業だけでなく官公庁・自治体の面接代行に強みがあり、新卒・中途や日数、選考人数によって明確な料金設定がされています。
主な特徴
- 面接の代行から書類選考のスクリーニング、面接官のトレーニングまで幅広く対応
- 官公庁・自治体の面接代行にも対応可能
- 法律事務所に特化した採用支援の実績もあり
- 応募書類のスクリーニングや人事担当者のトレーニングも提供
料金体系:30分あたり6,600円(税別)からの明確な料金設定。初期費用は非公開で、契約期間は1日から可能です。
おすすめポイント:料金体系が明確で、必要な分だけスポット的に依頼しやすい点が魅力。官公庁や自治体など、公的機関での面接代行を検討している企業にも適しています。
エスプールリンク Faceview

株式会社エスプールリンクが提供するFaceview(フェイスビュー)は、Web面接代行サービスに特化。オンライン面接に特化することで、来社不要の効率的な面接代行を実現しています。
主な特徴
- Web面接代行に特化したサービス
- 最短で当日応募の面接にも対応可能
- 来社不要で効率的な採用活動を実現
- さまざまなニーズに対応する柔軟性
料金体系:個別見積もりが基本。Web面接特化型のため、対面面接よりもコストを抑えられる可能性があります。
おすすめポイント:オンライン面接を積極的に活用したい企業や、遠方の候補者との面接が多い企業に最適。スピード感を重視する採用活動を展開したい場合におすすめです。
マンパワーグループ RPO

マンパワーグループ株式会社は、55年以上の経験とノウハウを活かした高品質なサービス提供が強み。採用代行・RPOの支援の中で、面接官のトレーニングから実際の面接代行まで幅広く展開しています。
主な特徴
- 55年以上の豊富な経験とノウハウ
- フルパッケージ型と選択型の両方に対応
- サービス資料には面接代行時の役割分担が詳細に記載
- クライアントリピート率90%の高い満足度
料金体系:個別見積もりが基本。フルパッケージ型では採用の全工程を、選択型では必要な業務だけを委託可能です。
おすすめポイント:実際の面接代行の動き方をイメージした上で説明を受けたい企業や、長年の実績に基づく安定したサービスを求める企業に向いています。
即戦力RPO

即戦力RPOは、企業の採用力向上を支援する採用代行サービス。採用戦略の立案から実行まで、トータルでサポートしてくれます。
主な特徴
- 採用戦略の立案から実行まで一貫してサポート
- 即戦力人材の採用に強み
- 企業の採用力を根本から向上させる支援
料金体系:個別見積もりが基本。企業の状況や採用目標に応じてカスタマイズされた提案を受けられます。
おすすめポイント:即戦力となる中途人材の採用を強化したい企業や、採用力そのものを高めたい企業におすすめです。
キャリアマート
株式会社キャリアマートは、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)やAIを活用した採用代行が特徴。説明会の実施や面接業務を広く依頼でき、学生とのやり取りや採用管理システムのチェックを正確かつ迅速に実現します。
主な特徴
- RPAやAIを活用した効率的な採用代行
- 採用管理システムのチェックが正確かつ超高速
- 説明会の実施から面接業務まで広範囲に対応
料金体系:月額1万円~と比較的リーズナブル。契約期間は1ヶ月から可能です。
おすすめポイント:最新のテクノロジーを活用した効率的な採用活動を実現したい企業に最適。コストを抑えながら採用代行を利用したい企業にもおすすめです。
Job適-面接代行

株式会社ジィ・ディー・エルが提供するJob適は、Zoomを使用したオンライン面接の支援に特化。適性検査のノウハウを活かした独自のレポートを活用することで、面接者の評価を可視化しやすい環境を実現しています。
主な特徴
- Zoomを使用したオンライン面接に特化
- 適性検査のノウハウを活かした独自のレポート
- 2時間30分かけて採用担当者から詳細なヒアリングを実施
- 面接者の評価を可視化しやすい環境を提供
料金体系:1面接者につき19.8万円、報告会は11万円。
おすすめポイント:適性検査と面接を組み合わせた総合的な評価を行いたい企業や、オンライン面接を本格的に導入したい企業に向いています。
LHH

アデコ株式会社が提供するLHHは、グローバル企業アデコグループの採用アウトソーシングサービス。エントリー者への対応からスクリーニング・選考まで幅広く依頼でき、説明会の運営(受付、司会、書類準備、設備手配)も任せられます。
主な特徴
- グローバル企業アデコグループの豊富な実績
- エントリー者対応からスクリーニング・選考まで一貫対応
- 説明会運営も含めた総合的なサポート
- 世界60カ国以上でサービス展開する安心感
料金体系:個別見積もりが基本。企業規模や採用人数に応じた柔軟な料金設定が可能です。
おすすめポイント:グローバルな採用活動を展開する企業や、説明会から面接まで一括で任せたい企業に最適。大手グループの安定したサービス品質を求める企業にもおすすめです。
Cavitte

株式会社Cavitteは、沖縄に本社を構えるRPO企業。沖縄での採用代行に特化しており、大手ホテルや飲料メーカーで人事を務めたメンバーが支援を担当しています。
主な特徴
- 沖縄での採用代行に特化
- 面接の実施から合否判定、面接のアドバイスまで幅広く対応
- 最短1週間でサービス利用開始が可能
- 採用計画から内定対応まで一連の流れをサポート
料金体系:月額10~30万円。契約期間は1ヶ月~3ヶ月から選択可能です。
おすすめポイント:すぐに支援を開始してほしい企業や、沖縄での採用活動を予定している企業に向いています。比較的リーズナブルな料金設定も魅力の一つです。
面接代行に依頼できる業務内容
面接代行サービスでは、面接に関わるさまざまな業務を委託できます。企業のニーズに応じて、面接の準備段階から実施後のフォローまで幅広く対応してもらえる点が特徴です。
面接代行に依頼できる主な業務内容は以下の通り・
- 面接の事前設計
- 候補者対応
- 面接評価やレポーティング
- 面接官トレーニング(サービスによる)
それぞれの業務内容について、詳しく見ていきましょう。
面接の事前設計
面接代行サービスでは、面接を実施する前の準備段階から支援を受けられます。
具体的には、採用したい人物像の明確化、評価基準の設定、質問項目の作成といった業務が含まれます。
- 採用ターゲットの設定:企業の強みや課題、今後の展望、活躍している社員の特徴などをヒアリングしながら、どのような人材を採用すべきかを明確にしていきます。たとえば、エンジニア採用であれば必要な技術スキルや経験年数、コミュニケーション能力のレベルなど、具体的な要件を定めていく作業です。
採用ターゲットが曖昧なままだと、面接官によって評価基準がバラバラになり、本当に必要な人材を見逃してしまう恐れがあります。面接代行会社の豊富な経験を活かしながら、採用市場とのギャップも考慮した現実的なターゲット設定が可能になります。
- 評価基準・質問項目の策定:採用ターゲットが明確になったら、次は具体的な評価基準と質問項目を決めていきます。たとえば「コミュニケーション能力」を評価する場合でも、「初対面の人と円滑に会話できるか」「複雑な内容を分かりやすく説明できるか」「相手の話を正確に理解できるか」など、具体的な評価ポイントに落とし込む必要があります。
多くの面接代行会社では、独自の評価シートやフレームワークを持っており、それらを活用しながら自社に最適な評価基準を作成してくれます。評価基準を明確にしておくことで、面接官による評価のブレを最小限に抑え、公平な採用選考が実現できます。
また、候補者から質問されることが想定される項目について、あらかじめ回答を用意しておくケースもあります。給与や福利厚生、キャリアパスなど、よくある質問への回答を事前に準備しておくことで、面接をスムーズに進められます。
候補者対応
面接代行サービスでは、候補者とのやり取りや面接の実施といった業務も任せられます。採用担当者の工数を大幅に削減できる部分です。
- 書類選考のスクリーニング:応募があった候補者の書類選考を代行してもらえます。設定した採用基準に基づいて候補者をスクリーニングし、基準を満たす人材を絞り込んでいく作業。迷う候補者については相談の上で進められるため、重要な人材を見逃す心配もありません。
- 面接日程の調整:候補者と企業側の間に立って、面接の日程調整を代行。候補者は複数の企業を同時に受けているケースが多く、急な予定変更が発生することも少なくありません。こうした調整業務は意外と工数がかかるため、代行してもらうことで採用担当者の負担を大きく軽減できます。
- 面接・面談の実施:実際の面接や面談も代行可能です。一般的には一次面接やカジュアル面談を代行し、最終面接は自社で実施するケースが多くなっています。対面での個人面接だけでなく、オンライン面接や集団面接、グループワークに対応しているサービスもあります。
面接では、事前に設定した質問項目に沿って候補者をヒアリングし、評価基準に基づいて適性を見極めていきます。面接のプロフェッショナルが対応するため、候補者の本質的な能力や人柄を引き出すことができ、質の高い選考が実現します。
面接評価やレポーティング
面接実施後は、候補者の評価やフィードバックを報告してもらえます。面接に同席していなくても、候補者の様子や評価のポイントを把握できる重要な業務です。
- 評価基準に基づく候補者評価:面接代行会社は、事前に設定した評価基準に沿って候補者を評価。候補者ごとに強みや弱み、採用推奨度などをまとめた評価レポートを作成してくれます。
評価レポートには、候補者の回答内容、態度や表情、コミュニケーションの取り方など、面接での様子が詳しく記載されています。オンライン面接の場合は、面接の録画データも合わせて提供されるケースが多く、実際の面接の雰囲気を確認できる点が便利です。
- データの蓄積と分析:面接代行サービスを継続的に利用することで、面接データが蓄積されていきます。たとえば、「どのような質問が候補者の本音を引き出しやすいか」「評価が高かった候補者に共通する特徴は何か」といった分析が可能になり、採用活動全体の精度向上にもつながります。
蓄積されたデータを活用して、スカウト文章のリライトによる返信率の改善や、求人媒体の選定精度向上など、採用活動全体の最適化も図れます。
面接官トレーニングが可能なところも
面接代行サービスの中には、自社の面接官を育成するトレーニングプログラムを提供している会社もあります。面接のプロフェッショナルから直接ノウハウを学べる貴重な機会です。
- 面接スキルの習得:面接官トレーニングでは、候補者とのコミュニケーションの取り方、効果的な質問の仕方、評価方法のコツなどを学べます。面接代行会社が実施する面接に自社の社員が同席し、実際の面接を見学しながらノウハウを吸収することも可能です。
たとえば、候補者の緊張をほぐすアイスブレイクの方法や、本音を引き出すための質問テクニック、無意識のバイアスを排除して公平な評価をする方法など、実践的なスキルが身につきます。
- 採用力の向上:面接官トレーニングを受けることで、自社の採用力を根本から高められます。将来的に面接を内製化したい企業にとっては、面接代行サービスを利用しながら自社の面接官を育成できるため、一石二鳥の効果が得られます。
面接代行サービスの利用期間が終了した後も、習得したノウハウを活かして質の高い面接を継続できる点が大きなメリットです。
面接代行サービスが今注目されているわけ
面接代行サービスが注目を集めている背景には、いくつかの要因があります。
まず、深刻な人手不足により優秀な人材の獲得競争が激化し、採用プロセスの早期化・多様化が進んでいること。
その結果、採用担当者の業務負担が年々増加しており、限られた人員で効率的に採用活動を進める必要性が高まっています。また、面接官によって評価基準がバラバラになりがちな課題に対し、選考の標準化を図りたいという企業ニーズも拡大。
さらに、コロナ禍を契機にWeb面接が一般化したことで、遠隔での面接代行が技術的に容易になったことも追い風となっています。こうした環境変化により、面接のプロフェッショナルに業務を委託することで、採用の質とスピードを同時に向上させたいと考える企業が増えているのです。
面接代行の料金モデルと価格設定
面接代行サービスを導入する際に気になるのが費用です。サービス会社によって料金体系はさまざまですが、自社の採用規模や予算に合わせて最適なプランを選ぶことが重要になります。ここでは、面接代行の主な料金モデルと具体的な価格相場について解説していきます。
主な内容は以下の通り。
- 月額・従量・成功報酬の3つの基本料金モデル
- 面接代行のコストは「単価×回数」が基本
- オプション内容で費用に差が出る
月額・従量・成功報酬の3つの基本料金モデル
面接代行サービスの料金体系は、大きく分けて「月額固定型」「従量課金型」「成功報酬型」の3つに分類されます。それぞれにメリット・デメリットがあるため、自社の状況に応じて選択しましょう。
- 月額固定型:月額固定型は、毎月一定の料金を支払うことで、あらかじめ決められた範囲の業務を依頼できる料金体系です。たとえば「月額30万円で面接20回まで対応可能」といったパッケージプランが一般的。
メリットは、プラン内であれば追加料金が発生しないため、予算管理がしやすい点。月によって面接数にバラつきがある場合でも、一定のコストで済むため安心です。
一方で、初期費用が比較的高めに設定されているケースが多く、短期間の利用や少人数採用には割高に感じる可能性があります。継続的に採用活動を行う企業や、ある程度の採用人数が見込まれる企業に適した料金体系といえるでしょう。
- 従量課金型:従量課金型は、実際に依頼した業務の量や回数に応じて料金が発生する仕組み。面接代行サービスでは、この従量課金型を採用している会社が最も多くなっています。
「面接1回あたり○万円」「書類選考1件あたり○千円」といった形で料金が設定されており、必要な業務だけを選んで依頼できる点がメリット。予算に応じて委託する業務を調整しやすく、初めて面接代行を利用する企業にも始めやすい料金体系です。
ただし、業務によっては初期費用が別途必要だったり、オプション料金が発生したりするケースもあるため、契約前に料金の詳細をしっかり確認しておくことが大切です。
- 成功報酬型:成功報酬型は、採用が成功した場合にのみ料金が発生する仕組み。具体的には「面接実施ごと」「内定出しごと」「入社決定ごと」など、成果の定義はサービス会社によって異なります。
最大のメリットは、初期費用がかからず、成果が出なければ費用も発生しない点。無駄なコストを抑えられるため、リスクを最小限にしたい企業に向いています。
ただし、1人あたりのコストが非常に高額になる傾向があります。たとえば「入社1名につき年収の30~40%」といった設定の場合、年収600万円の人材を1名採用すると180~240万円のコストがかかる計算に。大量採用には不向きで、少人数の厳選採用を行いたい企業に適した料金体系です。
面接代行のコストは「単価×回数」が基本
面接代行サービスの費用を算出する際は、「面接1回あたりの単価×実施回数」が基本的な考え方になります。ここでは具体的な価格相場と、月額プランの特徴について見ていきましょう。
- 面接1回あたりの相場は約1〜3万円:従量課金型の場合、面接1回あたりの費用相場は1万円~3万円程度。面接の形式や所要時間、対象とする職種によって金額は変動します。
たとえば、30分程度の一次面接であれば1万円前後、1時間かけてじっくり行う技術面接であれば2~3万円といった設定が一般的です。集団面接やグループワークなど、特殊な面接形式の場合は、さらに高額になることもあります。
また、エンジニアや専門職など、高度な知識が必要な職種の面接は、一般的な事務職などと比べて単価が高めに設定されるケースが多くなっています。面接官に求められる専門性が高いほど、それに応じてコストも上がる傾向にあります。
このほか、面接日程の調整や書類選考のスクリーニングといった付随業務は、それぞれ別料金で設定されていることが一般的。書類選考は1件あたり数百円~数千円、面接日程調整は月額2~5万円程度が相場となっています。
- 月額プランは「回数込み」のケースも:月額固定型のプランでは、一定回数の面接が料金に含まれているケースが多くなっています。たとえば「月額40万円で面接30回まで」といった設定。
月額プランのメリットは、面接回数が多くなればなるほど1回あたりのコストが下がる点です。前述の例で計算すると、30回フルに利用した場合、1回あたり約1.3万円となり、従量課金型よりも割安になります。
ただし、プランで定められた回数を使い切れなかった場合でも、基本的に返金はされません。そのため、月額プランを選ぶ際は、自社の採用計画に基づいて実際に必要な面接回数をしっかり見積もることが重要です。
また、プランの回数を超えて面接を実施する場合は、追加料金が発生するのが一般的。追加料金の単価も事前に確認しておきましょう。
オプション内容で費用に差が出る
面接代行サービスでは、基本料金に加えてさまざまなオプションが用意されており、これらの選択によって総コストは大きく変わってきます。
よくあるオプションサービス 代表的なオプションとしては、以下のようなものがあります。
- 面接官トレーニング:自社の面接官を育成する研修プログラム
- 詳細レポート作成:通常よりも詳しい評価レポートの提供
- 面接の録画・録音:面接の様子を動画や音声で記録
- 急ぎ対応:通常よりも短い期間での面接実施
- 休日・夜間対応:営業時間外の面接実施
- 遠隔地対応:地方や海外での面接実施
これらのオプションは、それぞれ追加料金が設定されています。たとえば面接官トレーニングは1回あたり10~20万円程度、詳細レポート作成は1件あたり数千円~1万円程度が相場です。
面接代行を安く依頼するコツ
面接代行サービスは便利ですが、使い方次第でコストは大きく変わってきます。予算に限りがある中小企業でも、工夫次第で費用を抑えながら効果的に活用することが可能です。ここでは、面接代行のコストを抑えるための具体的な方法を紹介していきます。
コストを抑えるための主なポイント。
- 候補者は自社で絞り込む
- 必要な業務のみ依頼する
- 従量課金制でスモールスタートから始める
- 同職種・同基準で依頼をまとめる
- 必ず複数社で見積もりを取る
候補者は自社で絞り込む
面接代行のコストを抑える最も効果的な方法の一つが、面接を実施する候補者を自社である程度絞り込んでおくこと。
面接の回数が減れば、それだけ費用も削減できます。
- 書類選考は自社で行う:履歴書や職務経歴書の内容から、明らかに採用要件を満たしていない候補者を自社で除外しておきましょう。たとえば「必須条件:実務経験3年以上」という求人に対して、経験1年の候補者が応募してきた場合、わざわざ面接代行に回す必要はありません。
基本的な書類選考は自社で行い、判断に迷う候補者や一定の基準をクリアした候補者のみを面接代行に回すことで、面接回数を減らせます。
- 適性検査やWeb テストを活用:面接前に適性検査やWebテストを実施し、一定の基準を満たした候補者だけを面接に進めるという方法も有効。適性検査は比較的低コストで実施できるため、面接代行の費用と比較すると大幅なコスト削減につながります。
ただし、書類選考で絞り込みすぎると、本来採用すべき優秀な人材を見逃してしまうリスクもあります。絞り込みの基準は慎重に設定しましょう。
必要な業務のみ依頼する
面接代行サービスでは、面接の実施だけでなく、事前準備から事後フォローまでさまざまな業務を依頼できます。しかし、すべてを委託する必要はありません。
たとえば、面接日程の調整は自社の採用管理システムを使えば効率的に行えるかもしれません。また、面接後の合否連絡は自社で行うことで、候補者との関係構築にもつながります。
面接代行に委託するのは「一次面接の実施と評価レポート作成のみ」といった形で、本当に必要な業務だけに絞り込むことがコスト削減のポイント。
最初は最小限の業務だけを依頼し、効果を確認しながら徐々に依頼範囲を広げていく方法もあります。いきなりフルパッケージで契約するのではなく、まずは面接実施のみを依頼し、必要に応じて書類選考や面接官トレーニングなどを追加していくという進め方です。
この方法なら、自社にとって本当に価値のあるサービスを見極めながら、無駄なコストを抑えられます。
従量課金制でスモールスタートから始める
初めて面接代行を利用する場合は、月額固定型よりも従量課金制を選ぶのがおすすめ。小規模から始めて、効果を確認しながら規模を拡大していくことでリスクを最小限に抑えられます。
従量課金制は、実際に依頼した分だけ費用が発生するため、初期投資を抑えられる点がメリット。月額固定型の場合、契約期間中に十分な面接回数を確保できなければ、結果的に割高になってしまう可能性があります。
「今年度の採用人数がまだ確定していない」「応募者数の見込みが立たない」といった状況では、従量課金制が安心です。必要な時に必要な分だけ利用できるため、予算の無駄遣いを防げます。
従量課金制なら、「面接代行を○回利用して、△人の採用につながった」という形で、費用対効果を明確に測定できます。効果が実感できれば本格的な導入を検討し、そうでなければ見直すといった判断もしやすくなります。
ただし、ある程度の採用規模が見込まれる場合は、月額固定型の方が1回あたりの単価が安くなることもあります。3ヶ月程度従量課金で利用してみて、コストを比較した上で月額プランへの切り替えを検討するのも良いでしょう。
同職種・同基準で依頼をまとめる
面接代行会社との打ち合わせや評価基準の設定には時間とコストがかかります。依頼する職種や評価基準をまとめることで、これらの準備工数を減らし、結果的にコスト削減につながります。
たとえば、営業職を10名採用する予定がある場合、1名ずつバラバラに依頼するのではなく、まとめて依頼する方が効率的。一度評価基準を設定すれば、同じ基準で複数の候補者を評価できるため、面接代行会社側の工数も削減でき、その分コストを抑えられる可能性があります。
通年で少しずつ採用するよりも、特定の時期に集中して採用活動を行う方が、面接代行のコストを抑えやすくなります。たとえば「4月入社に向けて2~3月に集中的に面接を実施」といった形です。
ただし、採用市場の状況によっては、時期を分散させた方が良い人材と出会える可能性もあります。コスト削減と採用の質のバランスを考えて判断しましょう。
一度作成した評価基準を、類似職種で横展開することも有効。たとえば、営業職で作成した「コミュニケーション能力」の評価基準を、カスタマーサポート職でも活用するといった方法です。
評価基準を一から作り直す必要がなくなるため、準備にかかる時間とコストを削減できます。
必ず複数社で見積もりを取る
面接代行サービスを選ぶ際は、必ず3~4社から見積もりを取って比較検討しましょう。同じサービス内容でも、会社によって料金設定は大きく異なります。
見積もりを比較する際は、単純に総額だけを見るのではなく、何が含まれているのかを細かくチェックすることが重要。たとえば、A社は「面接1回1.5万円」、B社は「面接1回2万円」だったとします。一見A社の方が安く見えますが、B社には面接日程調整や詳細レポート作成が含まれている一方、A社はそれらが別料金だった、というケースもあります。
見積書の項目を一つひとつ確認し、「この金額で何をしてもらえるのか」を明確にしておきましょう。
月額料金や面接単価だけでなく、初期費用や各種オプション料金も重要なチェックポイント。初期費用が無料の会社もあれば、20~30万円かかる会社もあります。
また、「基本プランに含まれる面接回数を超えた場合の追加料金」「急ぎ対応の際の追加料金」「契約期間内の解約時の違約金」なども事前に確認しておきましょう。
複数社から見積もりを取ることで、価格交渉の材料にもなります。「他社ではこの金額だが、御社ではもう少し安くできないか」といった交渉も可能になる場合があります。
ただし、価格だけで決めるのは避けましょう。安さだけを重視して質の低いサービスを選んでしまうと、結果的に採用に失敗し、かえってコストがかさむ恐れがあります。サービスの質と価格のバランスを見極めることが大切です。
一部の面接代行会社では、無料トライアルや初回割引を提供しています。本格的な契約前に実際のサービスを体験できるため、積極的に活用しましょう。
無料トライアルを利用することで、「担当者とのコミュニケーションはスムーズか」「評価レポートの質は十分か」「期待していたサービスが受けられるか」といった点を、コストをかけずに確認できます。
ちょっとした周辺業務から頼むなら「ちょいサポ」
面接代行サービスを利用する際、面接そのもの以外にも、書類整理や候補者への連絡、データ入力といった周辺業務が発生します。こうした細かな事務作業でお困りの企業様には、日本エキスパートホールディングスが運営する「ちょいサポ」のご利用をおすすめします。
総合的なバックオフィス支援サービスとして、採用関連の事務業務から各種書類作成まで幅広くサポート可能です。
ちょいサポの特徴として、手間のかかる専門的な事務作業をコンサルタント付きで代行できる点が挙げられます。採用業務では、応募者情報のデータベース入力、面接日程調整の補助、採用関連書類の作成など、時間はかかるものの専門性が必要な業務が多数発生。こうした業務を経験豊富な専門スタッフに任せることで、人事担当者はコア業務に集中できます。
10種類以上の専門事務に対応しているため、採用業務以外の総務・経理業務なども同時にご依頼いただけます。たとえば、給与計算や請求書作成、契約書管理といったバックオフィス業務を一括してお任せいただくことで、総合的な業務効率化が実現可能です。
料金面でも、新規雇用するよりも人件費を削減できる点が魅力。正社員やパート社員を雇用する場合と比べて、必要な時に必要な分だけ依頼できるため、固定費の増加を抑えられます。事前見積もりにより追加費用の心配もなく、小規模な依頼から大規模な業務委託まで、企業規模に関係なくご利用いただけます。
専門事務をプロフェッショナルに依頼できることで、業務品質の向上も期待できます。経験豊富なスタッフによる丁寧な対応により、ミスを減らし、スムーズな業務運営をサポート。急ぎの案件についても個別にご相談いただければ、柔軟に対応いたします。
面接代行サービスの導入と合わせて周辺業務の効率化をお考えの際は、まずはお気軽にご相談ください。お客様の業務状況をヒアリングした上で、最適なサポートプランをご提案いたします。


 
        
 
				